AL5(開発中)の評価結果は、以下です。
マシンは、Rezen5950。インスタンスは、instanceXがスケジューリングベンチマークから、その他は、Realプロジェクトです。
Currentが現行1コア、AL5が3コアのプロジェクトになります。Realプロジェクトでは、速度向上が認められる頻度は、高いです。池上ベンチは、ついに2秒台となりました。
また、目標としていたicu20、120秒には届きませんでした。一般にエラーの多いプロジェクトでは、全く効果はありません。最新のソルバを駆使すれば、少しは改善するのでは?という期待は見事に打ち砕かれました。
https://ceur-ws.org/Vol-3545/paper6.pdf
3コアの実体は、1コアが現行アルゴリズムと現行ソルバ、1コアが現行アルゴリズムと最新ソルバ、1コアが別なアルゴリズムと最新ソルバです。ポートフォリオ的なアプローチですが、これ以上増やしても効果はなかろうと判断しています。
この状態でリリースするかどうか迷ったのですが、もう少し、最終目標での構造を考えた上で決めることにします。具体的には、Highsの取り込み、数理ソルバAL3/4の取り込み等の検討です。とりあえず、AL1系関わる検討はこれで打ち切り、他のソルバを使ってエラーの多いプロジェクトでの実性能向上を考えることにします。エラーが多いというのは、列と行相互に関係するエラーが多いということでありNSPの本質と考えられます。その状態で、厳密解を高速に出すことは、本当に難しいです。特に難しいのは、厳密解である証明部分です。最後は、Cutting Approachや、Branch&Boundとなるために、とにかく時間がかかります。しかし、実務的に欲しいのは、「証明は置いておいてよいから近似解をもう少し早く出せないか?」ということです。今後は、その事にフォーカスして考えていきたいと思います。
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