Highsがまた進歩するようです。Hipoが期待外れだった分、HiPDLPに期待が高まります。
🧭 全体概要
HiGHS 26.0 Newsletter(2026年4月号)は、
第3回HiGHSワークショップの開催案内、HiPO(新IPMソルバー)の進展、MIPソルバーの並列化、GPU版PDLPの刷新、資金調達、Python対応の進行状況、新メンバー紹介
を中心に報告しています。
🏛️ 1. 第3回 HiGHS Workshop
- 2026年6月1日(月)・エディンバラで開催(SIAM OP26 の初日)
- JuMP-dev 2026 と併催
- 産業界参加者も継続参加
- 登録は workshop26.highs.dev
⚙️ 2. 新IPMソルバー「HiPO」
- Filippo Zanetti による “classical” interior point method の新実装
- 既存の IPX の課題(予測不能な性能、単一スレッド、QP非対応)を補完
- マルチスレッド対応の因子化(augmented system / normal equations)を実装
- v1.12 で初登場、v1.13 で Metis/AMD/RCM を同梱(→ ライセンスが Apache に)
- 2026年2月に QP 対応を追加、v1.14 で公開
🧩 3. MIP ソルバーの進展
- Mark Turner が プライマルヒューリスティクスと木探索のマルチスレッド化を開発
- プロトタイプは大幅な高速化を確認
- 現在レビュー中で、v1.15 に搭載予定
⚡ 4. GPU版 PDLP:HiPDLP
- Yanyu Zhou が GPU完全実行の PDHG(Primal-Dual Hybrid Gradient)ソルバーを開発
- 既存の cuPDLP-C を置き換え、v1.15 で HiPDLP が正式採用
- NESO(National Energy System Operator)との契約で開発
💰 5. Funding(資金調達)
- NumFOCUS と JuMP の協力で
Breakthrough Energy Foundation から大型助成金を獲得 - オープンエネルギーモデル向けの JuMP/HiGHS の性能改善が目的
🛠️ 6. 進行中の作業
- Python インターフェースで HiPO と GPU-LP が未対応
- Ivet Galabova がビルドシステムを改修中
- PyPI で利用可能になる見込み
- MathWorks と共同で 不可約非実行可能性(IIS)検出の改善
- 外部コントリビュータにより インジケータ制約対応が進行
- 当面は MIP への変換が必要
- 特殊順序集合(SOS)対応の基盤も整備中
👤 7. 新メンバー:Giovanni Ghisalberti
- 出身:イタリア・ベルガモ
- TU Delft(航空工学BSc)、アムステルダム大学(数学MSc)
- 2026年1月より Edinburgh 大学で PhD 開始
- MathWorks の支援で 大規模QPの解法を研究
🔚 まとめ
この号は、HiGHS の 並列化・GPU化・QP対応の強化が一気に進んでいること、
そして v1.15 に向けた大規模アップデートが近いことを示す内容になっています。
