京大の湊先生がまとめられた350ページに渡る論文集です。その分野を代表する重鎮の方々による著作です。最新の成果がオープンアクセスで読めます。 論文集の存在を一昨日の講演で知りました。
新しい基盤プロジェクト(列挙・最適化・制約充足に関する統一的アプローチ)が立ちあがるようなので、そちらも楽しみです。(ZDDの区間メモ化技法による構築技法については知りませんでした。https://arxiv.org/pdf/2201.08118 今後Psuedo-boolean soloverおいても応用が期待されると思います)
くしくも、アルゴリズム3では、上記3つの技術を、既に5年以上前から使っています。どれも世界記録更新には必要な技術だと思います。世界記録更新でネックになっている問題は、二つあり、一つ目は、超巨大なインスタンスに対するLPソルバ、二つ目は、如何にして主メモリに載らないZDDを最適性を保証した上で縮約するか? です。一つ目の解決策は、既報PDLPXで目途が立ちましたが、2番目の解決策は未だ目途が立っておりません。この問題にぶちあたってもう1年以上経ちます。なんとか年内には目途をつけたいと思います。
今後の予定
■最終問題(instance24)の世界記録更新 2025年12月31日目標
■論文化 ~2026年6月(Tim Cutroisさんに共著者のお願いをしましたが、「もう引退しているから」、とご丁寧な返信を頂きました。RAMPでお世話になった日本の先生にお願いしようと思っています。)
■スケジュールナースリリース版に組み込み ~2026年3月
実務インスタンス群については、さらに課題があるのですが、とりあえずβリリースを予定します。
■生成AIモデリング開発 2026年4月~
自分で開発するというよりも、スケジュールナースのエンジンに依頼するエージェントを開発するためのツールを整備する、ということにフォーカスします。MIPソルバを使ってモデリングをAIにやらせる研究はあるのですが、範囲が広すぎる問題があります。その点、スケジュールナースのインスタンスは限定的です。スケジュールナースでは、一つ一つの制約は、GUIで人間が指示する系になっていますが、これをAIにやらせたいとします。その際、逆コンパイラがあると楽です。これにより、一つ一つ制約⇔モデリング⇒即確認と人間が意図したモデリングになっているかどうかを直ぐに確認できるのが、特徴です。研究のとっかかりになります。スケジュールナースの構造化JSONを公開しますので、興味のある方はトライしてみてください。
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