2024年7月13日土曜日

ヘルスケアOR 拝聴しました

ZOOMで拝聴しました。

ゲノム解析のお話は、面白かったです。伊藤真理先生を拝見できなかったのは残念でした。

ここでも、クラウドサーバ力が、医療サービスひいては国力に比例するような感じを持ちました。(国内でもAWSやAuzureに匹敵するクラウドサーバがあれば、少しでもデジタル赤字を減らせると思うのですが。)


本題のNSPですが、同業者の方が少なくとも二人いらっしゃいました。また、スケジュールナースユーザの方もお見受けしました。視聴者の方の数も3講演で一番多く質問も多彩で関心の高さが伺えました。

で、私が考えるNSPの現在の問題は、以下の2点です。

A)■職場の数だけモデルがあり、モデル化をどのように構築しメンテしていくか?です。EUのように専門のコーディネータが居ればよいのですが、日本の現状では、看護・介護師長や、上に立つ医師がそれをやるしかなく非常にハードルが高いです。

B)■アカデミックの興味は、未解決のナーススケジューリングの厳密解がどこにあるか?ということです。NP困難な問題領域ではありますが、組み合わせ最適化問題としてどこまで解けるものなのか?その限界は、今、一体どこにあるか?を明らかにすることです。

<職場の数だけモデルがある>

Aについては、スケジュールナース勤務表作成サービスがあります。看護師・介護士・医師当直表、その他あらゆる業種のフルカスタム制約での勤務表が出来ます。月々の勤務表は、変化していきます。メンテナンスのない勤務表は存在しません。大事なことは、自分達でメンテナンス出来るようにすることです。それには、職場のルールに沿ったプロジェクトファイルがあったとして、それを改変・変更できるようにならなければいけません。単に勤務表を作れればよい、というのは誤った見方です。自分達でメンテナンス出来て初めて、使える勤務表になります。そのために必要なのは、まず職場のルールに合った制約ファイルとその変更の仕方を学習することです。

ご利用ください。ZOOMによるレクチャ・勘所の解説付きです。今まで、こちらから実装不可能という理由で依頼をお断りしたことは一度もありません。(無料で開始できるので、気やすく取り掛かれるためか途中で音信普通になる不埒な方が、たまにいらっしゃいます。それを除けば実装成功率100%です。)

変わったところでは、県立図書館のカウンタ業務にも使われているそうです。また、施設での厨房業務の割り当てでも使われているそうです。私もプロジェクトファイルを見たことがないので、どのような形態かは分かりません。また、古くは、東京Key放送局ののシフト勤務でも使われています。現在は分かりませんが、マニュアルもあまり整備されていない時代によく独力で作れたなあと感心します。

このように力さえあれば、独力で設計記述でき、独力でモデル化できる世界で唯一かつ世界最高性能のプラットフォームです。殆どの場合、プログラミング言語Pythonを使わずに制約化可能です。

今までで、一番難しかったのは、地方都市公立病院の医師当直表があります。こちらは稼働を始めました。「公開してよい」との許可は既に頂いていますので、安定したら公開します。このプロジェクトでは、私でも数日間、どのように実装すべきか悩みました。このように、モデル化の難易度は、その職場依存です。一概にどんな職場でも独力で出来るとは言えません。そんな時でも、この勤務表作成サービスというSafetyネットがあるのは心強いと思います。


<ナーススケジューリング問題のNP困難限界はどこにあるか?>

Bについては、今年中に、古今東西、提出された全てベンチマーク問題について厳密解を与えることを計画中です。具体的には、INRC2 8Weeksで11問、SchedulingBenchmarksで2問です。これらが未解決の問題群です。ご期待ください。ヘルスケアORでも科学立国としての国力低下の指摘されていますが、ことナーススケジューリング問題の研究については、世界をリードしているという自負があります。


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