2020年6月20日土曜日

PHS待機・拘束 問題

訪問看護や、在宅診療を行っているところで、よく出てくる問題です。スタッフ数は、数人ですし、2交代や、3交代という範疇にもあてはまりません。にも関わらず難しい問題です。シフトベースで書こうとすると、

A) 午前のみ
B) 午後のみ
C) 午後+拘束
D) 午前+有休4(実際は午後休み)
E) 有休4+午後(実際は午前休み)
F) 有休4+午後+拘束(午前休み)
G) 有休8(1日休み)
H) 公休4+有休4(実際は一日休み)
I) 日勤
J) 公休

となり、特に半日単位での仕事があるとシフトラベル数が半端ではなくなってしまいます。
さらに、公休+有休があったりするとシフトと時間では、記述するのが難しくなってきます。

それならばと、半日単位でフェーズをつくりました。以下の1シフト、3フェーズです。
 
午前 | 午後 | 拘束

拘束フェーズは、常に1人確保しています。
拘束というのは、夜間での自宅待機のことです。別な医療機関では、PHS待機という言い方をされていました。夜勤ではないけれども、いつ呼び出されるか分からない、ということのようです。(高齢化社会での医療費抑制で、病院から在宅へという流れが底流にあります。) 拘束フェーズは、シフトとは関係なく存在するので、本来シフトとは分けるべきものです。しかしながら、シフトは、その特性上一日で存在するシフトは、唯一一つのみ、が原則です。こういった事情で、シフトでは組みにくいのです。

午前・午後とは独立して書けます。それぞれの午前・午後フェーズには、日、公、有しか入りません。拘束フェーズには、拘束のみ(公休は、Disabedの意味で使っています)となります。結果、
一見してシンプルになります。

しかし、ここまでで、Pythonが500行近くとなり、私でもかなりの困難がありました。
この書いたPythonコードを呼べば、どのような制約でも書けるのですが、GUIの手軽さがなく、上級者でないと使いこなせない、という問題があります。

つまり、シフトベースで書けない→GUIでは、殆ど書けなくなってしまう問題です。
これは、現在も悩み中です。

多分、日のあたらない分野ではあります。ユーザが書いた制約を見ると、シフトと時間ベースで
書かれているのですが、大変に精緻、かつ医療の品質とスタッフの負荷軽減の平準化制約が凄くて、驚きました。しかし、こうした事務方の支えがあって、日本の在宅医療は支えられているのではないかと思いました。

私事ですが、
私の義母も震災後から自宅で寝たきりとなり昨年亡くなりました。その間、在宅介護、訪問看護、訪問診療を受けていました。もしそれらのサービスがなかったとしたら、家庭崩壊は免れなかったと思います。米国の高額医療費問題を見るにつけ、日本の制度設計の有難さを感じます。






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