の本に登場する最初の人物は、私の元の上司の上司です。この本を読むと、ジョブズが広瀬さんと出会ったときには、未だカリスマ性がなかったことが分かります。
広瀬さんとは、IBMやAPPLEに一緒に行きました。(日本のFDDが世界を席巻していた時代です。当時、広瀬さんは、技術部長、私はLSI設計を含むエレキ設計者でした。)
特に、USには、私の設計ミスとも言えるトラブルが原因で数ヶ月間、マイアミに滞在しました。そのとき、フォートローダーデール空港でパスポートやTCが入った鞄を盗まれてしまいました。女の子が不自然に近づいてくるのが分かったのですが、多分そのときです。ジェットラグの隙をつかれたのだと思いますが、間抜けなのは私です。
若かりし私が英語が出来なかったこともあり、広瀬さんが現地法人と折衝してくれて帰国までの算段をつけてくれました。ポリスと話したりTCの再発行で銀行に行ったり大変でしたが、ロスの領事館で臨時のパスーポートをもらい無事に帰国できたのは、広瀬さんのおかげです。
色々な上司に仕えてきましたが、今にして思うと、私の人生の中で一番強烈に印象に残るのは広瀬さんです。上記エピソードも関係しますが、それだけではなく、絶対絶命の状況の中、数十人のUS顧客を前にして英語で一歩も引かずに論陣を張るのを目にしたことがありました。その後、メディアに載るような業界の有名人に何人かお会いしましたが、あの時の広瀬さんほどカリスマ性を感じたことはありませんでした。 今から30年も前のお話でした。
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