2023年12月3日日曜日

組織の要件を満足しない要因

プロジェクトファイルを設計していると、組織の要件を満足しないケースが出てきます。伺っていた仕様に問題ガある場合もあるし休み希望が多すぎる問題もあります。経験した事項をまとめてみました。

 

1)物理的限界を超えている

入学式や、年末年始等、大量に発生する休み希望が、物理限界を超えると配置できません。これは、普段の日曜日でもあり得る話です。で、物理限界がどこにあるかは、ある程度計算で求めることはできます。具体的には、予定書き込み痔に、何人以上休みは入れられない、超えたらじゃんけん、というのが最も効率的かつ公平です。この辺の割り切りは、管理者として必要だと思います。


人生初の勤務表作成 算数ができない?師長 (nurse-scheduling-software.com)

変則2交代の場合

長日 10

入り 10

明け 10

明け休み 10

明けの後2連休 (10)

必要日勤数  10

日勤要員数   68

明けの後の2連休まで考えると、純粋な休みとして取得可能なのは、68-60=8人、

明けの後の2連休を考えないと18人 となります。明け休みが休みと被る場合も想定されますが、それは、マージンと考えればよく、目安になると思います。


2)若手の割合

「若手何人以上を同時に配置しない」 という制約は、よくある制約ですが、問題は若手の割合です。例えば、夜勤3人のうち、若手は、1人までという制約があるとすると、若手割合は、1/3以下である必要があります。夜勤要員24人として、若手の定義が8人を超えていたとすると、若手以外のベテランの夜勤回数が必然的に多くなります。こうした状況は、求解時間の増加を招くし、何よりも組織の要件を満足できなくなる可能性が高くなるので好ましくありません。配置制限割合以下に若手の定義を見直す必要があります。以上の議論は、夜勤6人、10人の職場でも同様です。

3)不規則シーケンス

変則2交代は、長入明が一定のパターンとなりますが、不規則シーケンスがあると決してフラットに出来ません。

長遅入明パターンが入ると人数をフラットに出来ない

一般化した変則2交代 (nurse-scheduling-software.com)

https://schedule-nurse.blogspot.com/2023/10/2.html

2)3)は制約設計時の問題で、制約が適切であれば、問題は生じません。1)は、毎月起こりえる問題なので、アラートシステムを備えておくとよいでしょう。次は、限界近くまで休み希望があった場合に警告を発します。


def 休み数警告(threshold):
    for day in 今月:
        off_cnt=0
        for person in 全スタッフ:
            if person in 看護師長:
                continue
            v=shift_schedules[person][day][0]
            if is_off(v):
                off_cnt +=1
        if off_cnt>=threshold:
            print('警告: ',daydef[day],'休み数が',off_cnt,'になっています')

4)過渡なスタッフ間の公平化(フラット化)

スタッフ間の公平、例えば夜勤数は、最大・最小に少し余裕がないと、求解に時間がかかったり、最悪、組織の要件を満足できなかったりします。

5)遊びがあること
組織要件に、遊びがあることが必要です。一般に、休日日勤者の数は、固定でよいのですが、日勤者の数は、最小のみ、最大があったとしても、余裕があるようにします。

0 件のコメント:

コメントを投稿