2010年に第一回目のCompetitionが開催されました。主要論文は以下です。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0377221711011362
このCompetitionは、私がNSPに取り掛かる以前のものです。法政大学の野々部先生が3位に入賞されています。一番上は、第一位になった方の論文です。(購入しないと見れません。)2番目は、おなじみのノッティンガム大学チームです。3番目は、競技会以降に発表された論文でCOIN Cut Generatorにも多大な貢献をされているSantosさんです。MIPソルバーを使って、LB値(Lower Bound)を求めています。また、MIPソルバーのベンチマーク問題MIPLIB2017としても提供されているようです。
成績順で、MIPソルバー+メタ解法のHybrid型、ノッティンガム大学のBranch&Price型、野々部先生のメタ解法(Tab Search) ということのようです。
10年以上前の競技会ではありますが、昨今でも、このインスタンスを使ったメタ解法の論文が出されています。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1319157818300363
今回、1ヶ月以上かけて全ての問題を解いてみたのですが、私が実務で取り扱っているNSP問題とは、全くかけ離れたもので、正直別世界です。が、欧米では、そのようなパターンが主流のようですので、国際化においては、避けて通れない問題でもあります。
成果としては、全問題で、KnownBest解、ほぼ全ての問題で厳密解を提示できます(上記報告LB値をいくつか更新しています。)
また、Sprint問題については、全問題で、10秒以内にKnownBest解に到達し、ほぼ全ての問題で10秒以内に厳密解を示すことが出来ます。いずれもAlgorithm4によるものです。
問題の種類としては、Sprint/Medium/Longの3種類あり
■Sprint 10秒以内 (Early10問、Late10問、Hidden10問)
■Medium10分以内 (Early5問、Late5問、Hidden5問)
■Long 10時間以内 (Early5問、Late5問、Hidden5問)
です。Early/Lateは、競技会前に提示されていた問題、Hiddenは、競技会で初めて提示された問題です。Early/Lateについては、対策を練ることができますが、Hiddenは、どのような問題出るか不明なため、後に述べるEvalatorとの解釈の違い、ソフトの実装不具合の影響が出る可能性があります。実際ノッティンガム大学の成績を見ると、Hiddenで0点の部分があります。Curtoisさんの論文でも言及されていますが、上記問題があったようです。
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